同友会ニュース−企業訪問

【11.02.23】シリーズ[新事業への挑戦③(有)小松博行建築事務所]「ねこにやさしい家」は人にもやさしい ~完全オーダーメイドの家づくり~

職人も一緒に考え、みんなでつくる

 取材1  建築に携わって42年。25歳の時から日夜図面を引き続けてきた小松博行社長は
「24時間図面に向き合っていても飽きない」ほどの根っからの建築設計士です。しかし
長年、建てる方々の目線ではない業界の体質が気になっていました。また最近のお客様の要望が、自分が担ってきた「まじめに続ければ信頼される」という時代と変わってきていることを肌で感じていました。
 新築の現場はそれぞれの持ち場のプロが集う職人集団。建てる方の目線で日常現場に向き合うのは非常に難しいことです。「なぜお客様の心に耳を傾けられないのだろう。建て主さんのために、みんなの思いを一つにした家づくりができたら」。ずっと描いてきたその思いが実現したのは、同じく設計士の長女恵さん、長男が後継のために戻ってきた時からでした。

わが社の見積書は50ページ

 取材2 現在施工している家は恵さんがスタートから携わり、設計から着工まで2ヶ月もの期間を要しました。まず建て主さんにご自身のことを話していただける環境づくりからはじめます。仕事帰りのお客様を事務所で迎え、遅くまで何度となく普段の生活の状況をお聴きします。一人ひとりの生活様式に合わせた完全オーダーメイド。住器設備の形状や色、窓の材質に至るまで写真を見ながら進めるので、見積書は50ページを越えることもあります。
 「せっかく新築したのに、家具もカーテンも色や形状がバラバラでは、描いていた空間と違ったものになってしまう。お引き渡ししたその日から、そのまま快適に住める家をつくることが私たちの目標です。比較的価格の高いインテリア、調度品でも『せっかくだから』とコーディネートを全て任せてくださる方がほとんどです」。低価格の家づくりを希望していた方が、快適な暮らしを夢見る姿に変わっていきます。

ねこも家族の一員

 取材3  そこから生まれたのが「ねこにも人にも住みやすい家」でした。中二階に隠れ家、自分の書斎をつくることが夢だったご主人。家に帰ればねこと仲良しで、一日の中で一番心落ち着く時間です。そこで恵さんはねこの高所好きで自由に動きまわる習性、急な傾斜を登る時は爪でひっかいてしまうことなど、ねこの特性を徹底して調べ、家族の一員としてのペットの住み家を提案しました。
 中二階までの手すりを滑らない材質の素材を用い階段状にし、その先には15センチメートル程の正方形のねこ穴を2つ設けました。窓を開ければ風の通り道にもなり、新鮮な空気が気持ちよさを演出します。「ねこも人間も同じ生き物。動物に快適な空間は人間にとっても快適なはずです」恵さんの提案はお客様にとっても想像していないものでした。家族の一員を大切にする姿勢に信頼は深まっていきました。

みんなで考え、いいものをつくる集団に

 取材4  「もっと現場に来て、頭の中にあるものを教えてくれよ」笑顔の棟梁からヘルメットをかぶった恵さんに声が掛かります。新しい時代の建築図面は、大工さんや関係業者にとっても挑戦です。中二階やねこ穴などなかった時代です。互いの世代間ギャップに、最初は怒号から始まりました。しかし職人の気持ちも十分に分かる小松社長は、一人ひとりの持っている思いを受け止め、誇りを持って現場で腕を発揮できる雰囲気をつくっていきました。みんなが考える現場へと変化していきました。
 一人の力では限界があります。社長の生真面目な姿勢、恵さんの発想の柔軟さ、職人の確かな腕、そしてお客様の心の声、全てが揃った時に「みんなでつくる家」が実現します。
 「地域にこの思いを理解してくれて、一緒に考えてくれる同業者が生まれることが夢。ライバルではなく、お客様のために互いがいいものを認め合い共有しあえる家づくりをしたい。次の世代にこの思いを伝えたい」。バトンリレーははじまったばかりです。

有限会社小松博行建築事務所
事業概要 木造・RC等建築施工全般、設計
設  立 2001年
資 本 金 300万円
社 員 数 7名

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