同友会ニュース−企業訪問

【12.01.26】シリーズ「東日本大震災と私」④ 信幸プロテック(株) 村松幸雄氏~「全社一丸となるための共育ち」

「全社一丸となるための共育ち」 信幸プロテック(株)代表取締役社長 村松幸雄 氏

「共に幸せになろう」

 信幸プロテック  信幸プロテックは「設備の総合病院」です。誰かに必要とされ、頼りにされ、「おかげ様!」と感謝をされ、そして「あなたがいなくては困る」と言われる存在となる企業をめざしています。また、地域での採用活動を続け、「何のためにこの会社に入ったのか」、「何のために働いているのか」と問いかけ合い、「共に幸せになろう」と、地域と共に育つことを大切にしています。

全社一丸となるために

信幸プロテック  今では、社員が中心となって自主性を発揮している信幸プロテックですが、社員が「自主」の精神を持つようになるきっかけがありました。
 4年前のことでした。村松さんは経営指針の勉強会の中で「会社って何だろう?」という問いを社員にしました。すると、社員から返ってきたのは「社長」、「専務」、「役員」、「建物」といったこたえでした。そこには「自分たち」や「社員」が含まれてなかったのです。そこで、手をつないで輪になってもらい、目を閉じてもらいました。1分経って目を開けると村松さんは「暖かさを感じたでしょう?これが会社なんだよ」と話し、人の暖かさや人とのつながりを大切にするのが企業だと、村松さんは社員に諭しました。
現在、信幸プロテックでは社員全員が人生設計書を書きます。自分がなりたい姿を描き、65歳までの計画書を作成します。自分が幸せになるために何をするのか、また、何をしなければならないのかに気づくきっかけになるのです。両親がどうなるのかや子供がどうなるのか、その都度、どんなことが起こるのかや給料の額、必要な分はどれくらいなのかに加え、こうなりたいという姿を描き、願望を書くのです。そうしているうちに、それを実現してくれるのは仲間だということに気付いていきます。
 また、日常の業務において、社員の自主性を発揮させるために、村松さんが社員に細かい注意することはありません。「社長は入り口を示して出口でニコニコ待つ」との言葉のように、社長は社員にきっかけを与えるだけで、社員を信頼し、あとは現場に任せるのです。つい口を挟みたくても、そこはじっと我慢します。村松さんが注意をするのは、「安全」、「品質」、「規律」が乱れたときだけなのです。「『安全』、『品質』、『規律』を守る。これがなければ、『生きる』、『暮らしを守る』、『人間らしく生きる』ということはできなくなってしまう」と村松さんは話します。企業として企業らしく生きるには「安全」、「品質」、「規律」は不可欠な要素なのです。

社長の問いかけに社員は…

 信幸プロテック  そんな信幸プロテックも、震災で大きな影響を受けました。沿岸部との取引が20%くらいあるうち、10%が津波で流されてしまったのです。沿岸部にあった企業や公共施設だけでなく高台にあった企業の産業も止まってしまいました。決算期となった昨年の4月、村松さんは次期の経営指針の作成に取りかかる時、内陸部への影響もあり、40%程度は影響するのではないかという話をしました。そうすると「社長はそういうけれど、震災で具合の悪い機械の修理がくるから忙しくなるんじゃないか」という声が社内会議で出ました。社長の問いかけに社員はしっかりと先を見据えていました。会社は今、とても忙しい状態になっています。大手企業が沿岸部に出ているため、内陸が手薄になり、修繕の仕事が増えているのです。

岩手を復興する光

 信幸プロテック  岩手同友会では震災の3週間後に合同入社式を控えていました。震災があって経営環境の厳しい企業が多い中、岩手同友会では1名も内定を取り消すことなく、4月1日に合同入社式を開催しました。県内各地から26社39名の新入社員と経営者40名、計79名が参加しました。
 震災後、県内企業の環境は一変し、売上げの見通しが全く見えない状況が続いていました。そのためか、新入社員の紹介では、人生の大切な船出であるにも関わらず、声を大きく出して喜べない新入社員たちの背中が悲しそうにも見えました。その雰囲気を一掃したのが信幸プロテックの先輩社員の激励でした。入社2年目の佐藤幸政さんが「皆さん、私とこの岩手を復興しましょう!私たちが牽引し、地域を再生しましょう!」と語ると、新入社員にもようやく高揚した表情が生まれました。岩手の未来は自分たちにかかっている。そう決心した新入社員たちは明るい未来を夢見て、会場を後にしました。

<企業データ>
信幸プロテック(株)
設 立:昭和62年(1987年)5月1日
資本金:1000万円
社員数:28名(平成24年1月現在)
事業概要:空調設備機器、住宅設備保守販売 等

(取材・執筆:福岡同友会事務局員・旭 晋平/2012.1.17~27・岩手同友会事務局支援) 旭さん

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