同友会ニュース−活動報告

【14.12.15】気仙支部12月例会~地域で支える食の未来、次世代へのバトン

「誠実に正直に」

 勘六縁1  東日本大震災のあった2011年に、岩手県遠野市で勘六縁を開業した菊池陽祐さん。東京から岩手に戻り、先代から引き継ぎ農業をはじめました。現在4年目に入りますが、30歳という若さで無肥料、無農薬、天日干しの米作りにこだわり、亀の尾単一品種の栽培を行っています。
 たった一人で挑み始めた困難な道。翌年その想いに心寄せられた裕美さんが東京から移住、人生を共に生きることを決めました。「生きることは食べること。食の大切さを取り戻し、幸せなことだと伝えていきたい」。しかし理念を掲げど、自分たちで食べていけるだけの収量を得るのは簡単ではありませんでした。遠野の米づくりはこれまでも冷害で難しい土地柄だと言われてきました。無肥料、無農薬を貫くことはただでさえ困難ですが、更に育てるのが非常に難しいと言われる米の原種である亀の尾。日本酒の原料として最高品質、最適品種と言われますが、主食米としては値段が付けられない、と言われるほどのものです。
「こんな過酷な環境で食べていける訳がない」周りからは何度も止められました。その中で支え続けたのは、震災で大変な環境下であった気仙支部の仲間たちでした。

絆が救った危機

勘六縁3  そんな環境下でも踏ん張る2人に、声がかかります。1年目、2年目と農閑期には陸前高田市の満福農園で、トマト栽培に関わり付加価値の高い商品づくりも学びました。毎月の気仙支部の例会には欠かさず参加しました。挫けそうになったとき、工場、事務所、全てを失った八木澤商店の、社員と一丸になって復興に向き合う姿に触れ、もう一度立ち上がる。震災後、夫婦2人で立ち上がった橋詰商店。地域で新たな仕事づくりに踏ん張る姿を見て、自分たちの夢を確認してきました。互いに支え関わり合い、援け合い、互いに生きる希望を見出す。そうして創業からの最も大変な時期を越えてきました。
(写真;勘六縁ホームページより)

「自然と生きる」~百姓はたのむぞ

 アレルギーの子どもたちも、勘六縁のお米なら食べられる。田植えや稲狩り体験に全国から家族連れでやってきます。遠野を訪れる満面の子どもたちの笑顔に、震災からの復興と農業の未来、そして地域の未来。無理なことなんてないんだ。果てしなく夢は広がります。
 今年初め、それまで一番の応援をしてくれていた祖母が亡くなりました。亡くなる数日前に言われた言葉「百姓はたのむぞ」。今日は気仙支部の12月例会です。この4年の想いを言葉に現しました。米づくりの理念。「受け継いだ土地を守るということ。自然と共に生きる素朴な姿を残すこと」「四方よしの農業。売り手良し、買い手良し、世間良し、そして自然良し」「いつも誠実に正直に、一つ一つのことと向き合い、自然に感謝して生きる」震災からの絆は確かに、着実に地域に根付きはじめています。

■勘六縁ホームページ http://kan6en.com/  勘六縁2

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