同友会ニュース−活動報告

【15.08.05】「赤ちゃんからお年寄り、障がい者も共に生きあう社会をめざして」

誰もが地域の中で幸せに生きあうために

見学分科会  私は現在、二つの会社を経営しています。一つは岩手日化サービス株式会社です。住宅機器のアフター、浄化槽の設置、産業機器の空調を行っている会社です。創業者は夫、現在は取締役会長になっています。私は2年前に社長に就任しました。現在四十三期になります。
 もう一つの会社が、有限会社いわてにっかコミュニティ企画です。介護の事業をするために設立しました。

地域とのかかわりから生まれた情報誌「やさら」

(有)いわてにっかコミュニティ企画  私が岩手日化サービス(株)に入社をしたのは、一九八一年四月のことです。一九八三年、現在の取締役会長と結婚し、翌年長男が生まれ子育てに専念することになりました。そして交通安全母の会、子供会、PTAの役員等様々な地域の役員を経験しました。それがのちに自分にとって宝物となることに気づくことになります。
 一九九六年転々としていた本社を地元に根付かせるために、新社屋を建設することになりました。これをきっかけに私が復帰することになります。当時、経営理念の中に「地域と共に」を掲げていましたが、地元に新社屋を建てたことがきっかけで、自分たちが長年住み続けてきた地域のことを全く知らなかったことに気づきます。中小企業にとってどれだけ地元、地域が大事か。同友会に入っていなければ気づくこともできなかったと思います。
そんな気づきから地域を知るために発行することになったのが情報誌「やさら」でした。地元学に基づいた地域の宝物探しです。地元の八〇代、九〇代のおじいちゃん、おばあちゃんの人生を丁寧に何度も聴き、物語風にした「人生いろいろ」。ある方は、亡くなるときに「仏壇にこれをあげてほしい」と家族に言ったそうです。
 そして地元学の先生をお招きし地域の良さを知るために、地域の住民の皆さんと繰り返し学びました。また、地域の屋号の由来を残すために、足で歩き数百件の屋号地図づくりにも取り組みました。こうした住民や企業とのネットワークづくりから、地域の宝物と歴史を知る観光コースづくりなども地域情報紙「やさら」に掲載し伝え続けてきました。

自分の想いが確信へと変化

 第16分科会  私が岩手日化サービスに入り、数年後、後継者問題がでてきました。私にするか営業部長にするかの話が度々出てくるようになりました。そのとき「本当に自分がやりたいのは何だろう」「前社長の言う事に振り回されたくない」と次第に思うようになります。 
 私は前社長のように技術や営業力もありません。もちろん会社は好きですが自分が経営者として本当にいいのだろうかと迷うようになります。その中で見つけたのが子育て中に引き受けたあらゆる役員の経歴があったことでした。「人と関わる仕事なら私にもできるし、人と関わる仕事をしたい」と次第に思うようになります。ただ、この時点ではそれが介護ということは見えていませんでした。 
 そんな時に大阪で女性経営者全国交流会があり、ある女性の施設長の講演を聞きました。施設というと規則が強いイメージを持っていましたが、その施設はバーがあり、徘徊する方と一緒に歩き、近所の居酒屋で一緒に飲みます。そんな施設で過ごすお年寄りの方々の笑顔を見て感動し、岩手に帰りました。
 自分ならどんな施設を実現できるだろうかと探り続けました。ある時、研修で「富山型民間デイサービス」を知ることになります。赤ちゃんからお年寄りそして障害者も共に利用できるのです。その時「これだ」と思いました。自分の身の丈にもあっている。何よりも地域に密着していると思いました。
 二〇〇七年四月、最初のデイサービスは築五十年の古い民家でスタートしました。お年寄り、障がい者、赤ちゃんも含め、みんなが気楽にお茶を呑みに来る。そんな場所になればという想いから古民家にしました。
そして六年前に住宅型の有料老人ホーム「めだかの家」を建てました。ヘルパーを入れる形だけだと一生お預かりできないと思い、私はこの有料老人ホームにデイサービスを併設しました。輸入木材は使わず全て岩手県材を使用し百年ものの梁を四本使用しています。そして掘りこたつ、薪ストーブ、広いフロアーが特徴的で昔ながらの暮らしができたらいいなと思っています。
 そして昨年二棟目の有料老人ホームができました。今度は児童デイサービスも併設しました。児童デイサービスは、最初の五十年の古民家で老人デイと障害をもった子どもたちと一緒でしたが、長期の休みになると朝からお互いに大変だということで子どもたちだけの専用の家を借り、ここを拠点に老人デイと交流することで開設をしました。
 この八年でデイサービス、ケアマネの居宅介護支援事業所そして訪問事業のヘルパーステーション、有料老人ホーム「めだかの家」を二か所とめだかの「児童デイサービス」と全部で三つの施設まで広がりました。

恩人となった、おばあちゃんとの出会い

分科会発表  実はここまで来ることができたのもある一人のおばあちゃんの存在がありました。その方はご主人を早くに亡くし、女手ひとつで子ども四人を育てながら鉄工所の社長をしていました。一緒に住んでいた息子は他界。そして転んだのがきっかけでパーキンソン病を発症しました。その時、お嫁さんと納得がいく施設を探そうと話をしていました。しかし、この方は前述の「やさら」情報誌の第一号のインタビューの方でした。私がこの地にお嫁に来たときから、これまでの間、本当にお世話になってきた私の人生の恩人です。普段から住み慣れた地域で暮らせるようにと言いながら他の所を探していた自分に気づきました。「今更何処へ行かせるのか。」このままでは自分が後悔してしまう。「この人しか入らない老人ホームかもしれないがこの人のためにつくろう」。そうして始めたのが「めだかのデイサービス」でした。
 言い過ぎかもしれませんが、安心して痴呆症にもなれる、みんなが見守られる雰囲気がある地域を実現すること。中同協の赤石義博相談役が話す「生きる。暮らしを守る。人間らしく生きる」私の人生は、赤ちゃんから障がいをお持ちの方、お歳を召した方、誰もが豊かに生き合える地域を実現するためにあるのではないかと思っています。
 

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